ChatGPTに経済ニュースを問う
今話題のChatGPT。色々な質問に答えてくれますが、使い方には賛否両論あり、正確性についても課題があるようです。
今回は皆さんが気になっているChatGPTの正しさを見極めるために、「ChatGPTは最新の経済ニュースの質問に対応できるのか?」を調べてみました。
Yahooニュースからお題を拝借
今回はYahooニュースのトピックに上がっていた、下記の3つのニュースについてChatGPTに質問したいと思います。
- 学び直しの重要性確認 G7労働相
- 米消費者に「チップ疲れ」 代わりに最低賃金導入の動き (Yahooから消えていたので別サイトから引用)
- 「こんなに売れるとは…」ファミマ「生コッペパン」500万食突破!ヒットの秘密を探る
具体的には「学び直し」、「アメリカにおけるチップ疲れ」、「生コッペパン」について質問してみます。
学び直しについて質問してみる

少し前に岸田首相が「育休中の学び直し」発言で批判されていましたが、ChatGPTは学び直しについて知っているでしょうか。
「学び直し」について教えてください。
--------------------以下ChatGPT3(Mar3 Version)の回答--------------------
「学び直し」とは、自分自身のスキルや知識を向上させるために、再度学ぶことを意味します。これは、新しい分野に挑戦するために必要な場合や、自分の専門分野における最新の情報を取得するために必要な場合があります。
学び直しには、様々な方法があります。自分で勉強する方法、オンライン学習プラットフォームを利用する方法、専門家による指導を受ける方法、大学や専門学校に戻って学ぶ方法などがあります。また、書籍や論文を読んだり、セミナーや講演会に参加することも役立ちます。
学び直しは、個人の成長にとって非常に重要です。新しいスキルや知識を習得することにより、自信を持って仕事に取り組むことができます。また、より多くの機会を得ることができ、より多くのことを達成することができます。継続的な学び直しは、個人のキャリアの成功につながることが多いです。
なんとなく、それっぽい回答はしてくれていますが、欲しかった情報(政策としての学び直しの情報)や核心を捉えたコメントをしているとは言い難いですね。
「学び直しには、様々な方法があります。自分で勉強する方法、オンライン学習プラットフォームを利用する方法・・・」の部分は、狭義の「国が推進する学び直し」の話というよりは、一般的な話に終始しています。
日本で推進されている学び直しについて質問してみましょう。
日本では「学び直し」についての政策を進めていますか?
--------------------以下ChatGPT3(Mar3 Version)の回答--------------------
はい、日本では「学び直し」についての政策が進められています。
日本政府は、グローバルな競争力を維持するために、労働者が必要なスキルや知識を継続的に学び、アップデートすることが必要だと認識しており、「ライフロングラーニング推進基本計画」を策定しています。この計画では、人生のあらゆる段階で学びを継続できる環境を整備することを目指しています。
具体的には、次のような政策が進められています。
・職業能力開発促進法の改正
・キャリアアップ支援制度の整備
・「働き方改革」の一環として、長時間労働の是正や、柔軟な働き方の推進など
・「社会人基礎力」の向上を目指す教育プログラムの整備
・高齢者の雇用や再雇用の促進
これらの政策によって、日本の労働者が自分自身のスキルや知識を継続的にアップデートし、キャリアアップを図ることができる環境が整備されていくことが期待されています。
一見すると正しいことを答えているように見えますが、実はかなり間違えたことを言ってしまってますね。。
【誤り例】
- 「ライフロングラーニング(生涯学習)推進基本計画」という名前の施策を国が進めている事実はない。(また、学び直しと生涯学習も正確には同じものではない)
- 「働き方改革」の中に学び直しや長時間労働の是正、柔軟な働き方推進があるのであって、学び直し施策の中に長時間労働の是正があるわけではない
- 「社会人基礎力」にフォーカスした教育プログラムを政府が整備しているわけではない
- 高齢者の雇用、再雇用も学び直しの話ではない(働き方改革の話ではある)
とはいえ正しいことも言っています。
【正解例】
- 「職業能力開発促進法の改正」は各地域での需要に合わせて職業訓練を実施しやすくするなど、学び直しに関する項目である
- キャリアアップ支援も学び直しの一貫
- 「社会人基礎力」と「学び直し」に関連性があることについては正しい
次に、学び直しという単語の言い換えについて質問してみました。
「学び直し」の他の言い方を教えてください。
--------------------以下ChatGPT3(Mar3 Version)の回答--------------------
「学び直し」には、以下のような他の言い方があります。
・再学習(さいがくしゅう)
・再教育(さいきょういく)
・リスキル(りすきる)
・アップスキル(あっぷすきる)
・スキルアップ(すきるあっぷ)
・キャリアアップデート(きゃりああっぷでーと)
・リカレントエデュケーション(りかれんとえでゅけーしょん)
・ライフロングラーニング(らいふろんぐらーにんぐ)
・人生の学び直し(じんせいのまなびなおし)
これらの言葉は、それぞれ微妙に意味が異なる場合もありますが、共通しているのは、自分自身の能力を向上させるために学びを継続することが大切であるという点です。
再教育、アップスキル、スキルアップ、キャリアアップデート、ライフロングラーニング(生涯学習)、人生の学び直しと同義であるというのは誤りですね。
ここまでの回答結果を見ると、学習データに「学び直し」に関する情報は含まれており、関連する回答は出来ているものの、「学び直し」は多くの含蓄を含む言葉であり(単純に学び直す意味もあるし、国が進める狭義の学び直し施策というものもある)、正確に該当する情報を取ってこれていないといった状況でしょうか。
現在のチップ文化の状況をどこまで理解しているか?

冒頭で紹介した記事の中に書かれていますが、アメリカでチップをいくら渡すか、レストラン以外でも渡すべきなのか、などが議論になっているようです。
ChatGPTはこれらの変化を捉えているのでしょうか。質問してみましょう。
アメリカのチップ文化について、最近取りやめる動きがあるようですが、事実ですか? また事実の場合は、それに伴ってチップの代わりとして機能している社会的変化についても教えてください。
--------------------以下ChatGPT3(Mar3 Version)の回答--------------------
アメリカのチップ文化に関する最近の動向については、いくつかの変化が見られます。
一つの変化は、一部のレストランやホテルが、チップを廃止し、代わりに従業員に適切な給与を支払うことを決定したことです。これらの企業は、従業員の給与を引き上げ、値段にサービス料を含めることで、顧客に支払うチップを免除することができます。この取り組みは、「No-Tipping Movement(チップ無し運動)」と呼ばれており、より公正な賃金を求める一部の労働者運動や消費者団体から支持を受けています。
もう一つの変化は、一部の企業が、スマートフォンアプリを使用して、従業員にチップを送ることを提案していることです。これは、一部の消費者が現金やカードでチップを支払うのを避ける傾向があるため、特にCOVID-19パンデミックの影響があったことによるものです。
ただし、これらの変化はまだ限定的なものであり、アメリカのチップ文化全体に大きな影響を与えているわけではありません。多くの業種では、チップが重要な役割を果たし続けています。
これに代わる社会的変化としては、より公正な賃金を支払うことに焦点を当てた運動が広がっていることが挙げられます。また、一部の消費者は、チップが従業員に適切な報酬を与えるために必要なものではなく、代わりに公正な賃金を支払うことが重要だと考えています。
思った以上に正確な回答が返ってきました・・・! 最初と最後の段落はほぼ同じことを言っていますが、回答としては誤りが見受けられません。英語の学習データが多数を占めるChatGPTでは、海外情報の方が正確に答えられるのかもしれませんね。
またNo-Tipping Movementで検索したところ、2, 3年前にはすでにこの運動が起きていたようで、最新のデータが入れられていないChatGPT3でも、正確な回答を実施できたのだと思います。
海外情報についてはChatGPTに聞くと正確な情報を期待できそうです。
生コッペパンって知ってる?

ファミリーマートが発売している「生コッペパン」が巷では流行しているようです。ChatGPTはこの情報を掴んでいるのでしょうか。
「生コッペパン」について知っていますか?
--------------------以下ChatGPT3(Mar3 Version)の回答--------------------
はい、生コッペパンについて知っています。
生コッペパンは、生地を膨らませずに焼いた、やわらかくもちもちしたパンのことを指します。主に北海道で食べられているパンで、バターやジャム、あんこなどを挟んで食べるのが一般的です。
生コッペパンは、昭和40年代に札幌市で誕生したとされています。当時、あるパン屋さんがパンを焼く前に、生地を30分以上寝かせることで、よりもちもちとした食感を実現しました。その後、このやわらかくてもちもちしたパンが人気を集め、生コッペパンという名前が付けられるようになったそうです。
現在では、北海道を中心に多くのパン屋さんで販売されており、観光客にも人気があります。
自信満々にすごい嘘をつかれてしまいました(笑)
流石に日本ローカルな、しかもファミマが出している商品について答えるのは難しかったようです。
追加で情報を聞き出してみましょう。
「生コッペパン」というのは日本のファミリーマートで販売されているパンのシリーズのことです。このシリーズがどれくらい売れているか知っていますか?
--------------------以下ChatGPT3(Mar3 Version)の回答--------------------
私は最新の売上データを持っていないため、具体的な数字は把握していませんが、ファミリーマートの生コッペパンは、日本全国のファミリーマート店舗で人気の高い商品の1つとされています。
生コッペパンは、種類も豊富で、定番の「プレーン」から「ホイップクリーム&いちごジャム」や「チョコバナナ」などの季節限定商品まであります。また、ファミリーマートは、毎年新しいフレーバーを発売するなど、新しい試みを行っているため、人気は今後も続くと予想されます。
「ホイップクリーム&いちごジャム」は食べてみたいですが、そう言った商品は発売されていません(笑)
最新情報、ローカル情報は(少なくともVer3の)ChatGPTは苦手なようです。
まとめ
ここまで3つのお題についてChatGPTに回答してもらいました。まとめると以下のような結論でした。
- 学習データに入っていれば、複雑なお題についてもそれっぽいことは回答できるが、正確な回答は得られない
- 日本の情報より英語圏の情報の方が正確に答えられる
- 最新のニュースには対応していないため、見当違いの情報を回答してしまう
ChatGPTを使ってみた系のブログやニュース記事はよく読みますが、実際に使ってみることでより正確な情報を知ることができますね。今後もちょくちょく分野を変えて、ChatGPTに質問する系の記事を書いてみたいと思います。